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世界の事例から見るサイネージの新しい活用法4選8事例

こんにちは。IMJの研究開発チーム「すまのべ!」の田野です。
私たちは、「アイデアとテクノロジーで世の中に !を。」をコンセプトに活動しています。

「サイネージ」という言葉を聞くと、まず思いつくのが大きなモニタを使った電子看板、いわゆる「デジタルサイネージ」ではないでしょうか。

店内や店頭での使用をはじめ、最近ではビルの屋上での超巨大なデジタルサイネージ、電車内での小さなデジタルサイネージなど、その大きさや形状、設置場所は多岐にわたります。

デジタルサイネージそのものにはもう目新しさはありませんが、画期的な新しい活用方法がまだまだ残されているようです。

今回は実際に行われたプロモーションでのちょっと変わったサイネージの使い方を紹介していきます。

 

目次

 

画面を使わないサイネージ

冒頭でも書いた通り「サイネージ=モニタを使ったデジタルサイネージ」というイメージが強いですが、モニタの代わりに様々なモノを使ってグラフィックの表現をすることも可能です。

The Great Wall of Logitech G

こちらは毎年ボストンで開催される全米最大規模のゲームショウ「PAX East」の2016年開催時、Logitech社によって設置されたサイネージ。

モニタの代わりに、キーごとに個別に色を設定できるフルカラーLED搭載キーボード「G810」を160個並べてサイネージとして使える画面を構築しました。

商品の宣伝をするためのデジタルサイネージを、その商品そのものを使って作り出してしまう大胆なアイデアです。

Thread Screen

ファッションブランド「Forever 21」はさらにアナログ感のある「糸」を使ってサイネージを作り出しました。

36色もの多彩な糸が巻きつけられたスプール(=糸巻)を使い、80×80=6400ドットの画面を構築しています。

こちらはただ決められた映像を表示するだけではなく、ユーザがInstagramに投稿した画像を表示する、というインタラクティブ性も持っています。

絵が切り替わる際に少し時間がかかりますが、その待ち時間さえもスプールの動きによって楽しませてくれるサイネージです。

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ライブ感で演出するサイネージ

決められた画像や動画を流すだけではなく、時間や気温、その他諸々のデータを元にリアルタイムに表示を切り替えるデジタルサイネージも増えてきました。ですがどうしても表現のパターンはあらかじめ決められたものに限られてしまいます。

ここで紹介するのはサイネージの「中の人」による本当の意味でのリアルタイム、そしてコミュニケーションも可能なライブ感あふれるサイネージの事例です。

Pictionary Mall Surprise

こちらは世界最大規模のおもちゃメーカー「Mattel」がカナダのショッピングモールに設置したサイネージ。

一見静止画のように見えるお兄さんのいる画面は実はライブ映像になっており、画面に近づくとメッセージパネルを使って語りかけてきます。

そしてお兄さんの描いている絵を当てるクイズが始まり、見事クイズに正解するとその場でおもちゃをプレゼントというサプライズが待っています。

終始無言ながらも、その表情とジェスチャーで来訪者とのコミュニケーションを最高に楽しく演出するという、中の人の実力&魅力が重要となるサイネージです。

The Haunted Poster

スウェーデンにある遊園地「Tivoli Grona Lund」に新設されるホラーアトラクションの事前告知サイネージ。

デジタルな画面は使っておらず、弾力性のある素材を使ったスクリーンにQRコードと文字が書かれているだけのシンプルなデザインです。

ポイントはこのサイネージの中に本当に人が入っているところ。名実ともに「中の人」がいるサイネージなわけです。

QRコードを読み込もうとサイネージに近づいてきた人がいると、唸り声のような効果音と共に手と顔を画面に突き出して驚かす、というアナログ感満載な仕掛けとなっています。

映像による視覚的な情報だけではなく、ホラーアトラクションならではの「恐怖体験」まで(半ば無理やりですが)提供してくれるサイネージです。

どちらも印象的なサイネージではありますが、中の人が必要という性質上、常設は難しいというデメリットもあります。

サイネージという形をとりつつも、実質的には期間限定のプロモーションイベントに近い見せ方ですね。

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設置する場所が特殊なサイネージ

サイネージは広告媒体という特性上、通常は多くの人が通る場所への設置が効果的です。とは言うものの、表示内容とそれを見る人がマッチしていなくては結局効果は薄くなってしまいます。

ここでは設置する場所にこだわることによって、見る人は自体は少なくても、それを見る人には高確率で刺さるサイネージをご紹介いたします。

Protect Your Back

スキンケアブランド「Nivea」が設置したサイネージは、なんと水中にあります。さすがにデジタルな要素のないサイネージ、いわゆる普通の看板です。

この水中サイネージがターゲットとしているのは、もちろん水中を覗き込んでいる人々。つまりシュノーケリングを楽しんでいる人々です。

シュノーケリング中は背中だけ海面から出てしまうことが多く、背中だけが過度の日焼けになってしまうことが多いそうです。

それに対する警告メッセージと合わせて、自社の日焼け止めクリームのパッケージを水中に設置する、というターゲットを絞り込んだサイネージでした。

Canon Photo Coach

カメラメーカーの老舗「Canon」がデジタルサイネージを設置したのはニューヨークの街中です。

というと一般的なデジタルサイネージとなんら変わりありませんが、Canonがこだわったのは観光地でもあるニューヨークに数多くあるフォトスポットへの設置です。

どの場所から撮るのがベストなのか、という撮影場所の目安になるだけではなく、時間帯や天候、混雑状況やイベント予定など様々な情報を吟味し、それに応じてカメラの最適な設定値をアドバイスしてくれます。

さらにCanonはビルなどにある据え置きのデジタルサイネージだけではなく、トラックに取り付けた移動式のデジタルサイネージも用意。あらゆる場所で新米カメラマンたちにアドバイスを提供します。

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特殊なインタラクションのあるサイネージ

タッチスクリーンやモーションセンサーを使ったインタラクティブなデジタルサイネージも数多く世の中に出ています。

手で触る、体を動かす、声をかける、などなど様々なインプット方法が採用されてきましたが、その中でも特にユニークなサイネージを紹介いたします。

Totenflak challenges commuters’ patience

ノルウェーではお馴染みのポテトスナック「Totenflak」が駅に設置したのは、自動販売機型のデジタルサイネージ。

ある条件をクリアすると無料でTotenflakがもらえる、というこのキャンペーン。その条件というのは「6分間じっと待つ」こと。

おそらくほとんどの人がなんらかの目的を持って集まる駅という場所で、あえて6分間「なにもしない」ことをさせるという趣旨のデジタルサイネージだったようです。

実はセンサーなどは特に搭載されておらず、スタートボタンを押した後に6分間その場で待てるかどうかを目視で確認しているだけだったりします。

ちなみに「6分間」というのはTotenflakのおいしさの秘訣となる調理時間を意味しているそうです。

Lufthanza Travel Compass

ドイツの航空会社「Lufthanza Airlines」が提供したインタラクションは、デジタルサイネージそのものを動かすということ。

ドイツの主要空港に設置されたデジタルサイネージには取っ手がついており、その場で360度回転できるようになっています。

画面には世界各国の大都市の映像が360度動画として映し出されており、デジタルサイネージ自体を回転させることによって、好きな方向を見ることができます。

VRゴーグルを使って見せる360度動画はよくありますが、デジタルサイネージでの360度動画はかなり珍しいのではないでしょうか。

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以上、サイネージの使い方を4つの切り口で、ご紹介いたしました。

今回紹介した事例は(一部を除いて)技術的な難しさはあまりなく、そのほとんどがアイデアによってユニークな事例へと昇華していると思います。

サイネージを使って「何を見せるか」ではなく、「どう見せるか」「どう体験させるか」といった視点でアイデアを考えていくと、まだ世の中にない全く新しい活用方法を生み出せるかもしれません。

すまのべ!
企業のデジタルマーケティング活動をサポートする株式会社アイ・エム・ジェイの中で、 「アイデアとテクノロジーで世の中に!を。 」をコンセプトに、 R&D(研究開発)活動をしている2人組ユニット「すまのべ!」。 すこし先の未来に“使えそうな”テクノロジーをキャッチし、 デジタルマーケティング領域での活用アイデアを研究しています。