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NRF Retail’s Big Show キーノートレポート(From Data to Delight)

Retail’s Big Showとは

2017/01/15~1/17にNYで開催されたRetail’s Big Showに参加してきました。

Retail’s Big ShowとはNRF(全米小売業協会)が開催しているイベントで、今年は世界94カ国から35,000人もの来場者があったようです。

全体的なレポートはコチラに記事を書いていますのでご確認下さい。

このブログではキーノートの『From Data to Delight: An Insight-Driven Revolution of the In-Store Experience』について掘り下げてレポートしたいと思います。

キーノート概要

キーノート会場ですが…とにかく大きかったです。

入り口がキーノート会場の後ろのほうだったのですが、セッションの舞台まで200mはあるんじゃないか?というぐらいの大きさです。

このキーノートはデータからインサイトを分析して、顧客体験を向上させようというような趣旨のセッションでした。

Deloitteの人がモデレートをして、業界のリーディングカンパニー2社の成功事例が聞けるという事もあってか、大きな会場も結構探さないと席が見つからないぐらいの混み具合でした。

Deloitteのモデレータの話

まずはDelloitteの人が市場全体的な話をしてました。
アメリカのGDP・小売の売上はかなり緩やかな成長期で、この状況では各社シェアの取り合いをする競争になっているとの事です。

よくEC vs 店舗という構造で話をされがちですが、売上で見ると90%強が店舗で発生しており店舗は未だに重要なコンバージョンポイントという事は変わっていません。

さらに、ECの売上=$295Bなのに対しデジタルが関わった売上=$1.8Tという数字になっており、チャネルを問わずデジタルを利用してどう売上を上げていくかが、キーポイントのようです。

また、顧客に対して特別な商品・特別な体験を提供出来る会社はシェアが13%も伸びているというデータもあるようで、デジタルを利用して、特別な制品・体験を店舗で提供していくか?という事が成功のカギになってくるようですね。

GameStopの事例

ここでGameStopという会社の人にバトンタッチしました。
GameStopは名前の通りゲームやグッズの販売や開発を行っている会社です。

ロイヤリティプログラムを充実させて成功しているようです。

ロイヤリティプログラムのメリットはユーザへのポイントや特典ではなく、顧客とのエンゲージメントにあるとの事です。

店舗から顧客へのコミュニケーションはパーソナライズメールなどで利用しており、メールの開封率35%だそうです。

ただしもっと重要なのは顧客からの声です。

商品を多様化させたり、顧客基盤を拡大させたり、ビジネスを変革させたりに利用しているとのことです。
投資の判断基準としても利用したりもしているようです。

NPSのスコアも83%と驚異的な数字なのもこのロイヤリティプログラムを有効活用出来ているという事の表れでしょうか。

現在も顧客の声からポップカルチャーをテーマとしたZingという新しいスタイルの店舗を作って成功しているようです。

VitaminShoppeの事例

次はVitaminShoppeの事例です。
Vitamin Shoppeはコモディティ化しているヘルスケア市場で、他社と差別化をして成功したという事例でした。

CRMやロイヤリティプログラムを分析し、顧客を大きく2つのインサイトに分けました。

その2つのインサイトの共通点を洗い出して店作りに反映しました。

2つのインサイト共に健康嗜好でチャレンジ好きのようなものだったのですが、健康についてはプライベートなことなので友達含め、相談出来る相手がいないとの事でした。

そこで、VitaminShoppeは商品を並べていただけの店舗から、ライフスタイルの提供の場として店舗をリニューアルしたそうです。

ワークショップを行ったり、栄養士がセッションをしたりする事で、顧客とのエンゲージメントを高め、ビジネス的にも成功したとの事でした。

お店の存在意義を変えるのはかなりの覚悟を持ってのシフトチェンジだったと思いますが、お客様の満足度を上げて、ビジネス的にも成功した素晴らしい事例でした。

まとめ

いずれの事例もデジタルデータとして貯まっている顧客の声・インサイトをしっかりと分析して、売手の都合ではなく、

顧客に最適化されたサービス(特別な体験)を作り上げる事で、エンゲージメントを高めて成功している事例です。

いずれも30年以上の歴史のある企業でこれだけ店舗のあり方などを改革するという事をやっていけるのがスゴイですね。

そしてDeloitteの人が言っているように未だに店舗に期待される役割が多く、またデジタルが関与した商品の売上の影響というのは大きい。

やはりデジタル・店舗をかけ合わせて使う事で事例の2社のように大きく成功する事ができるのだと思われます。

このキーノートの動画も見れますので、お時間ある方は見てみて下さい。

石村 大輔
ウニと肉をこよなく愛するプロデューサー。大手ECサイトのシステム企画・PMを経て、プロデュースにも携わり、売上を軌道に乗せた後、2016年にIMJに入社。実はIMJに入社するのは2回目。
世の中に『あっ!』を届けて、新しいスタンダードを作り出すため、趣味のサーフィンを楽しみながらアイデアを練る。
優しい笑顔の裏にはビジネスを作り出す情熱が渦巻いている。